教員で探す >  皆川 満寿美 >  心の不安と宗教B(1021)

科目名  心の不安と宗教B(1021)
担当者名  高橋尭英たかはしたかひで
開講期  後期
単位数  2単位
曜日時限  火曜 2時限
教室  B207
授業テーマ  我々は時として言いしれぬ「不安」を感ずることがある。古来、人は「有限性からの解放、解脱、救済、超克、超越の追求」と定義される宗教によって、その不安を乗り越えてきた。インドに生まれた宗教思想の内の「仏教」を取り上げ、その基本思想を学ぶ。
授業計画  ゴータマブッダの説いた教えである仏教を、単なる「仏の教え」としてではなく、「我々が人格完成者に為るための教え」、即ち我々の「心の不安」の解消に導く教えという見地から、「苦」「無常」「無我」「縁起」「空」「中道」などという仏教の中心思想を中心に学んでゆく。

授業計画
回数 授業タイトル 学習のポイント 参考頁(テキスト)
1回 釈尊以降のインド仏教の展開 ゴータマ・ブッダ二よって始められた仏教がインドでいかにその思想を昇華していったかを理解し、インド仏教の流れを学ぶ。 プリント配布
2回 仏教とは何か インドに始まり世界に広まった仏教が、アジア各地でその土地の文化と融合し独特の仏教文化を形成している様子を理解し、仏教の本質とは何かを考える。 pp.12-40
3回 常に自らの欲望に右往左往させられていて、欲望と現実とのギャップに苛まれている人間存在の姿を理解し、どのように心構えを持ったらよいかを考える。
pp.42-77.
4回 縁起 一瞬一瞬変化している関係性の中に成り立っている人間存在の真の有り様を理解し、いかに生きるかを考える。 pp.80-101
5回 無常 一瞬一瞬変化する関係性という流れの中にある人間存在の本質を学びいかに生きるかを考える。 pp.104-124
6回 無我 縁起の世界の中では「我」は成り立たない、ということを
理解する。それを通じ、一切が我がものにあらず(非我)というブッダのメッセージを理解する。
pp.126-147
7回 原因と条件と結果が一瞬一瞬変化しているこの世の縁起する姿を「空」と表現した初期大乗仏教の立場を理解する。 pp.150-170
8回 空観に立つとは如何なることかをVTRの視聴を通じ考える。 VTRの視聴
9回 中道 仏教における善悪の基準についての理解を通じ、。 pp.172-194
10回 「帰依」という言葉をキーワードに、「信」の対象について考え、「信」が仏教にどのように重要かを理解する。 pp.196-225
11回 慈悲 仏教における他者に対する姿勢の根拠と解釈について学ぶ。 pp.228-254
12回 智慧 ’さとり’とは何か、‘悟りの智慧’について理解を進める。 pp.256-273
13回 原始仏教の社会倫理について ブッダの教えにおいて在家生活において「富」はいかに位置づけられ、「蓄財」が如何に考えられていたか、そして「富」の追求に対する姿勢はどう説かれていたかを学ぶ。 プリント配布

履修条件・成績評価の基準等 本年度は出席をとるので、全授業数の三分の二に出席が満たない者には単位を認定しない。後期末試験と出席点で評価する。後期末試験80%と出席点20%を総合して、評価とする。
教科書  奈良康明著『仏教と人間−主体的アプローチ』(東書選書136、東京書籍刊)
参考文献  中村元著『ゴータマブッダ』I・II巻(春秋社刊)。中村元著『インド思想史』(岩波全書)、『原始仏教』(岩波書店刊)
その他   前期に実施する、「心の不安と宗教A」を受講していることが望ましいが、受講していない者も、テキストをたて軸に授業するので、ふるって参加して欲しい。  基本的に、テキストに則って解説する。授業では受講生の理解のための参考プリントを配布するので参考にして欲しい。当日の授業を欠席したものには参考プリントは配布しないので、やむをえない事情で欠席する者は、テキストの該当箇所を精読しておくことを熱望する。授業中私語がひどい場合や、受講態度が悪いと考えられるときは教室から退出してもらうことがあるので注意してほしい。